今日の昼過ぎ、大切な方が亡くなられました。
安らかなお顔でした。 私達が柳生に引っ越すきっかけとなり、今、住んでいる家をご紹介いただき、ご近所の挨拶に同行していただき、柳生のことをいろいろと教えていただき、「柳生さくら祭」を共に立ち上げ、夢を語ってくださり………、 柳生で一番、お世話になった方でした。 長年にわたって、本当に本当に、子どもたちのため、地域のために貢献されてきました。 初めて長谷川流棒術の長谷川先生のお宅を訪問したときも同行いただきました。初めて柳生二蓋笠会をご紹介頂いたのも、そのお方でした。 その方のために、ワタルが陣屋跡のサクラの木でスプーンを作り始め、今日、完成したばかり。私も昨夜、お渡ししようとCDを編集していました。 体調のことはお伺いしていましたが、先月まではとてもお元気でしたし、まだまだこれからも、、、勝手に決めつけていました。 あまりにも突然でした。 近頃、「墓」という言葉が気になっていました。 甲野先生と江住先生の工房にお邪魔させていただいたとき、江住先生が最後に「私ももう80近くです。最後に、最高の刀を作りたい。自分の墓標をつくっている心境で命をかけて作っています」というようなことをおっしゃられました。 あまりにも清浄な空気のなか、何故か「墓標」という言葉が響いてしまい、思わず私は泣いてしまったのでした。 「柳生さくら祭が、生き甲斐になっている」とおっしゃられ、ステージ設営の日に入院。 病室で、「柳生さくら祭」のビデオを見てから、旅立たれました。 本当に本当に、本当に、、 1週間早めに「柳生さくら祭」を開催して、良かった。 昨日、まだ桜が満開なのに、「柳生さくら祭」の会場となった陣屋跡の提灯が取り外されました。 ところが、今日の午後から、そんなに風もないのに、一斉に桜が散り始めたのです。 ちょうどそのとき、息を引き取られたのでした。 舞い散る桜とともに。 涙をふいて、お礼を言わなくてはいけません。 いっぱいいっぱい、いろんなことを遺してくださいまして、本当にありがとうございました。 この世界で出会えたことを、心から感謝しています。 本当に、ありがとうございました。 墓標となるものが、柳生にいっぱい、いっぱい、ありすぎて、今、里人の心もいっぱいです。 垣内、町内で協力しての旅立ちの式の準備が始まっています。 ゆっくり一休みされて、そして、どうか、、 桜の花ふぶきとともに 安らかに光の旅を続けることができますように ご家族の皆様も 先生、 ありがとうございました
by rupa-ajia
| 2008-04-14 21:08
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■ライター 近藤夏織子
(こんどう・なおこ) 医学書出版社の編集部に在籍後、フリー。10数年前より民俗学の分野を中心に、古老への聞き取りを進め、独自の視点で記録執筆を行う。ほか、伝統、食農、田舎暮らし、神話、アート、紀行、建築、科学、医学、…、etc. 中世・ルネサンス音楽のレッスンも承ります(リコーダーアンサンブル)。 http://amanakuni.net/rupa/index.html 各種お問い合わせは、直接ご連絡を ■連載記事・掲載誌の一部 ミニコミ誌『なまえのない新聞』 名前のある家 2000年~ 不定期掲載 『チルチンびと広場』web版 連載コラム担当 「7代先につなげたい、 先人の心」 http://www.chilchinbito-hiroba.jp/column/senjin/ 『チルチンびと』 民俗学分野の原稿を企画執筆 『田舎暮らしの本』 など 以前の記事
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