17日「やまんと・和の体験塾」にご参加いただきました皆さま、
誠にありがとうございました。 あまりにも盛りだくさんな内容だったため、時間がオセオセ…。 これからは、いつものノンビリペースを発揮できるよう、時間に余裕をもたせます! 柳生中学体育館にて、袋竹刀を手にしての新陰流体験。 柳生二蓋笠会の会長さま、池之側さんを初めとする先生方が、とても温かな雰囲気のなかで教えてくださいます。古武術というと、厳しい体育会系のイメージがありますが、柳生二蓋笠会の皆さまは、非常に軽やかでオープンな気風のように感じます。 目指すところが非常に高いためでしょうか、溜息の出るような動きをされているにもかかわらず、驚くほどに謙遜されていて、穏やか。。。子ども達にも、とても親切です。 手をまっすぐに伸ばしたり、足と連動させて手を下げたり。言葉で表現すると単純なのですが、実際やってみると、これがなかなか難しい。まず、気持ちの在り方が変わってくるのを感じます。 このような空気感に、みなさまも是非、触れていただきたいと思っています。 さて、玄米菜食をいただいた後は、大急ぎで都祁へ! (5種類のお総菜と玄米。和え物には、山で採ってきたゼンマイを天日干したものを使用したのですが、水煮との食感の違い、気づかれたでしょうか。。。関西では干しゼンマイは珍しいと思います。その他、ばらまいた種から突発的に今頃、発芽し、草より逞しく巨大になった菜っぱとか、結構、いろいろ使ったのです) 都祁では、羽間農園の羽間さんが待ってくれました。すでに、一昨日に手摘みして準備してくれたお茶がいっぱい。羽間農園は、茶摘みからお茶の製造まで、出来る限りの工程を手で行うという、こだわりの農家さん。天日干し・手作りの「ぬくもり番茶」や、手植え・手刈り・天日干しの古代米などを生産されています(すべて無農薬、商品はRupaでもお買い求め頂けます)。 ムシロの上で、転がすように揉んだり、ほぐしたり…15分ほど続けるのですが、結構、長く感じます。この作業、釜炒り茶などでは何度も繰り返すそうなのですが、本当に大変です。機械を使えば、速く大量に出来てしまうお茶ですが、昔はすべて手作業。こんなにも「手」がかかっていたのですね。 15分かかって揉んだ後は木箱の中にお茶を入れ、タオルをかけて発酵させます。発酵中、時間があまったので、やまんと小山さんのイワクラ談義を聴いた後、都祁の茶畑に行き、茶摘み体験。聖なる山、都祁之岳の中腹です。 ところが、この羽間農園の茶畑。長らく放置されていた無農薬畑を借り受けたということで、天高く伸び放題。中まで入っていけません。お茶畑といえども、やはり「木」なんです。で、外側のあたりから芽を摘んでいきました。うちの息子は手当たり次第、葉っぱを摘んでいくのですが…それって番茶…。あちこちに伸びた枝の先をチェックしながら摘むので、なかなか貯まりません。 今シーズンが終わったら、きれいに刈って来年からは摘みやすくするそうですが、手摘みでお茶つくっているという羽間さん、すごいですね。 昔の方々は当たり前のように手で摘んでいました。以前、スリランカに行ったときも、女性たちが手作業で摘んでいました。このようなシンプルな作業を長時間する機会というのは、最近では希になりました。一定時間が経つと、だんだん頭のなかが静かになってくるんですね。かっこよく言えば「無」に近いのかもしれませんが、そうなると、自然に手が伸びていきます。小夜さんなんて、手が止まらなくなってました。美しいピラミッド型の山。その自然の気を感じつつ…。 茶工場に戻ると、お茶は紅茶になっていました。この芳しい香!なんとも不思議なものです。 バーナーの火で乾燥させて発酵を止め、袋に詰めて出来上がり。さっき摘んだお茶は大急ぎで揉んで、釜で炒り、釜炒り茶に。頑張って採ったお茶が、ほんの少しになってしまいました~。本当の釜炒り茶は、揉みと乾燥の工程を何度も繰り返します。 作ったばかりの紅茶をお土産に、再び柳生へ帰還。 そこは、お茶の故郷、インドの空気が立ちこめていました。 もう、言葉になりません。最高でした。疲れがふっとびました。 有り難いことに、シタールの南澤さんとちえちゃんが聴きにきてくれたのです。聴衆のなかに、インド音楽家がいると、必然的に濃厚な場となります。 というのは、インド音楽は一定の規則の下での即興演奏なのですが、その規則を知る聴衆がいることで、演奏者と聴衆が共有する空気が、やおらクリエイティヴになってしまうのです。 もう、全員が参加者、みたいな。右側の写真、最前列で、トゥーンさんが歓声とともに手をあげているのが、見えますでしょうか。かっこいい見せ場や、リズムがピタッと決まったとこなんかで、拍手が上がるんです。もう、他の皆さんも、どんどん引き込まれています。 今回、シュルティちゃんが…、大人になっていました(去年までは「女の子」でした)。美しい!!習っている先生が、巨匠のグルジに変わったということで、彼女の発する空気そのものもかなり変わっていました。本当に、どこか南の国にいるような気分になれました~。 最後に、トゥーンさんとスラワニさんの演奏。 いよいよ、言葉がでてきません。ノーコメントです。それは愛だし、歓喜だし、もう何と呼ぼうが差し支えのない状況です。 とにかく、素晴らしい。人間、いや宇宙は、素晴らしい。 帰りは、蛍を見てから帰られる方々もおられました。盛りだくさんな一日をクールダウンするに相応しい、自然の舞台。 宙に舞う、神秘的な青い光。蛍の如く、私達も光を継いでいきたいものです。 大いなる和へと。 ※次回、7月7~8日「やまんと和の体験塾:神野山での777の七夕合宿」も乞うご期待! (近々、詳細アップ予定。ご予約は、お早めに。。。)
by rupa-ajia
| 2007-06-19 12:48
| イベント(ライヴ・ワーク等
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■ライター 近藤夏織子
(こんどう・なおこ) 医学書出版社の編集部に在籍後、フリー。10数年前より民俗学の分野を中心に、古老への聞き取りを進め、独自の視点で記録執筆を行う。ほか、伝統、食農、田舎暮らし、神話、アート、紀行、建築、科学、医学、…、etc. 中世・ルネサンス音楽のレッスンも承ります(リコーダーアンサンブル)。 http://amanakuni.net/rupa/index.html 各種お問い合わせは、直接ご連絡を ■連載記事・掲載誌の一部 ミニコミ誌『なまえのない新聞』 名前のある家 2000年~ 不定期掲載 『チルチンびと広場』web版 連載コラム担当 「7代先につなげたい、 先人の心」 http://www.chilchinbito-hiroba.jp/column/senjin/ 『チルチンびと』 民俗学分野の原稿を企画執筆 『田舎暮らしの本』 など 以前の記事
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